My favorite Beatrix Potter series (2)
The Tale of Squirrel Nutkin おもしろい?かわいそう?
こちらは英語版です。だいぶ色あせておりますが、それもそのはずで、私が高校生のときに母からもらったものです。でもその時は絵はかわいいけど、字が細かいし古典的で読み難く、ちゃんと読まないままでした。
それを当時2歳ぐらいだった長女が見つけて「よんで」と引っ張り出してきたので、さあ大変(?)まだ英語が分からなかった長女のために日本語におもしろおかしく訳しながら(かなりアレンジかも)読みきかせをしていました。そんなわけで日本語版では「ナトキン」と訳されていますが、我家ではママ訳で「ナッキン」で通っています。そしてこのナッキン、うちではいたずらっ子の代名詞であり、彼の物語の評価は長女と次女でカップリ分かれました。
湖畔に住んでいるリスたちは秋になると、湖の真ん中に浮かぶ小さな島に木の実の収穫に出かけます。その島の主はOld Brownという老フクロウです。
ナッキンのお兄ちゃんといとこたちはとても礼儀正しく、島に着くとまずOld Brownの元に手土産を持参して丁寧にあいさつをした上で、木の実を取らせてくださいとお願いします。しかしナッキンは、じっと目をつぶったまま動かない老フクロウをからかって即興のなぞなぞ (Riddle) を彼に向かって歌います。(ここがママ訳むずかしかった〜)Old Brownは黙ったまま反応せずお土産をもらうと家に入ってしまいます。収穫中もナッキンは遊んでいるばかりです。そんなことが何日か続きますが、度を超したナッキンの態度についにOld Brownは突然眼を開け、一声キイッと叫ぶとナッキンをあっという間に鋭い爪でつかんでしまいます。
”This is looks like the end of the story: but isn’t”(これでこのお話しは終わりのようですが、そうではないんです)と書かれていて、結末はその後ですが、さすがのナッキンも痛い眼にあいます。次女はこの先がかわいそうだと言って、いつもここでストップ。彼女のこの絵本での楽しみは、リスたちがみんなで小枝のいかだに乗ってしっぽを帆にして出かけるところや、毎日違う贈り物を丁寧に用意していくところでした。反対に長女はむしろこの結末のために読んでいるようなもので、この結末がおかしくておかしくてケラケラ笑います。何がそんなにおもしろいのか尋ねると、イタズラの度が過ぎたらどうなるか分かりきっているのにそれを続けるナッキンがおもしろいんだとか。
いまこの記事を書いているわたしの横を長女が通りました。そして私の手元ににある絵本を見つけて「あっナッキンだ〜!」と手にとってページをパラパラ。「本当にバカだよね〜」と笑っています。するとそれを見た次女が顔をしかめて「それやだ〜かわいそう!」と言っています。成長しても反応は一緒。おもしろいなぁと思います。