絵本とバイリンガル子育てのペリカン文庫

子育てを通して出会った絵本や英語の教材を紹介します。 バイリンガル教育のヒントにもどうぞ。

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擬音はたのしい! 

日本語

がちゃがちゃどんどん 元永定正 著

以前赤ちゃん絵本の紹介で擬音についてお話しをしました。子どもは擬音が大好きですね。響きがおもしろいのですぐに覚えてしまいます。それに日本語は特に擬音が豊かだとも言えますね。よく日本語を勉強している英語圏の友人たちが、英語だと説明しないと伝わらないものが日本語だと擬音で表現できてスゴイ!と感心しています。

そんな擬音のイメージを絵で表現したのが、「がちゃがちゃ どんどん」です。長女の愛読書で本人もベスト3に入ると言っています。でもこの絵本を初めて手にしたとき、私はかなり面くらいました。だって、がちゃがちゃ どんどん から始まって、さらさら ごーん などただ擬音が続くだけ。絵も線だけだったりグニャグニャした丸だったりと、現代アートの世界です。ところが読むと娘(当時2才)は大喜び。持って出かけたお医者さんの待合室でも読んでいると音の響きに周りの子どもたちが寄ってきて読み聞かせ状態になりました。そうなんです。読んでみるとこの絵本のスゴさが分かります。出てくるたくさんの擬音は一つの流れの中でまるでつながっているように続いていきます。そして不思議と思っていた絵は実はその音のイメージを上手に現していることが分かります。そしてちゃんとオチの音で終わるんです。

本の背表紙にある著者紹介の欄では、作者の元永さんは現代アーティストと紹介されています。1922年生まれでこの絵本は1986年の発表。すごく前衛的なエネルギーを感じます。もう一冊わが家にある元永さんの絵本、「もけら もけら」こちらもすごい。もけら もけら でけ でけ。ってどんな音!?参りました~